女性に性的暴行をしようとしてけがを負わせたとして、不同意性交致傷の罪に問われた在沖米海兵隊所属の上等兵ジャメル・クレイトン被告(22)の裁判員裁判の判決が24日、那覇地裁(小畑和彦裁判長)であった。小畑裁判長は「犯行態様は危険で悪質」として懲役7年(求刑懲役10年)を言い渡した。
判決によると、クレイトン被告は昨年5月26日、沖縄本島中部で面識のない女性に声をかけ、女性の交際相手宅で性的暴行目的に首を絞めるなどの暴行を加え、目や口に全治2週間のけがを負わせた。
被告は初公判で「疑われるような行為は一切していない」と無罪を主張。「家には女性に招かれていった」などと反論した。
判決は、被告が現場を離れた直後に女性が警察に通報し、友人にも被害を訴えるメッセージを送っていたことなどから、「女性の証言には高い信用性がある」と判断。被告の供述を裏付ける証拠はなく、「女性が証言した通りの事実が認められる」と認定した。
その上で、女性は今も事件の影響で日常生活などに支障が出ている、と指摘。被告の暴行は命を奪いかねず、同じような事件の中でも「相応に重い事案だ」と述べた。
県内では昨年6月以降、米兵による性暴力事件が相次ぎ発覚。再発防止策として、米軍や県警などによる繁華街での合同パトロールや、米軍と県などが参加する「フォーラム」などが行われている。